【新唐人2012年8月25日付ニュース】中国で脱北者を手助けした中国籍朝鮮族女性が中国政府からの迫害から逃れるため、後に韓国に渡り、難民申請をしました。近日、韓国司法部は破格的に女性の難民資格を認定しました。
8月22日、ソウル行政裁判所は中国籍の朝鮮族李さんの難民資格を認定する判決を下しました。30歳代の李さんは中国で北朝鮮住民の脱出を手助けしましたが、後に中国警察に発覚されたため、中国から脱出し、韓国に逃れました。
裁判所は難民資格認定の説明の中で、“李氏が手助けした脱北者の人数が多いため、中国に帰った場合重い判決を受ける恐れがあり、「充分な根拠のある恐怖」にあたる”としています。
情報によると、李さんは友人に頼まれ、2010年10月から命の危険を冒して鴨緑江を渡り、延べ20数名の北朝鮮住民を北朝鮮から脱出させました。
去年3月、中国の警察が李さんの家に押し入り、夫を拘束。その後、李さんはやむなく脱北者らと共に韓国に密入国する道を選びました。
今回の判決に対し、韓国各界は歓迎の意を示しています。脱北者人権活動家・金圭鎬牧師は、韓国司法部の判決を称えます。
キリスト教社会責任事務総長 金圭鎬さん
「今回の難民認定は人心を鼓舞することで、歓迎されるべきことです。脱北者の人権のために協力した皆さんは多くの苦労をしてきました。彼らが韓国に来て、難民認定を受けました。司法部は正義の判決を下しました」
ネットユーザーらも、判決は当然のことだと示します。あるネットユーザーは、“脱北者も韓国国民で、彼らを助けた朝鮮族が迫害される可能性があるならば、保護するのは当たり前だ。中国当局からの理不尽な圧力に対しては排斥すべきで、そうしてこそ主権国家と言える”と示しました。
一方、韓国の一部メディアは、今後もこのような判決が増える場合、中国との外交摩擦に発展しかねないと懸念を示しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
(翻訳/坂本 ナレーター/佐藤(マ) 映像編集/工)